「ケアプランを自分でたてるということ」
カバー画と、挿絵、まんがを7つ描きました。
現在では、ケアマネージャーという専門職の人にたててもらうことの多い、
ケアプラン(=どんな介護サービスをどんなふうに使うかという計画)
を、自己作成することについての本です。
介護ってとても大変そうです。
暗いニュースばかり目につきます。
必要になる、その日が来るまで考えたくない、
その日は、できれば、ずっと来ないといい、
そんなふうに思ってしまいます。
だけど、その日が来たら、
わたしは、今とは全然違う、りっぱなわたしになれるのでしょうか。
どんなときも笑顔をたやさない、明るくて元気いっぱいなわたし、とか、
どんなに忙しくても、辛くても、決して愚痴らず、嘆かず、
がまんしているつもりもなく、どんなことでも受け入れるわたし、とか。
そんなはずは、ないのです。絶対。
すぐに愚痴る、すぐしょぼくれる、今のわたしのままのはずです。
そんなわたしのままでも、出来ることを出来る形でする、
それが、「ケアプランをじぶんでたてる」ということなのです。(たぶん)
本では、要介護だからって、みんないっしょくたの、
お決まりのライフスタイルに封じ込めるのはおかしい、
人生は最後まで、その人のもので、その人らしくあるはずのもの。
介護される人の、その人らしさ、に多く触れています。
ケアプランをじぶんてたてたら、
「うちのおばあちゃん」らしい暮らしを、
「わたし」らしくサポートできる、
今まで知らなかった「うちのおばあちゃん」の人生が見えてくる、
これからのじぶんの生き様が浮かんでくる、
そういうことじゃないかと思います。
著者の島村さんの
「老いて、介護を受けて、死ぬ姿を見せるというのは、子どもにしてあげられる最後の子育て」
という言葉も、心に残ります。